尾小屋鉱山電車(線路敷設編)

ポッポ汽車展示館で毎月公開日(5月~10月)を設けてキハ3体験乗車を行っています。小松市内から離れたこの地へせっかく来ていただいても体験乗車が終わると何もありません。鉱山資料館は有料ですしね^^

せっかくこんな僻地まで来てもらって、体験乗車だけで帰ってもらうは忍びないという気持ちが募っていきました。鉱山にちなんだ乗り物といえば・・・トロッコしかないな。尾小屋鉱山でも活躍したトロッコをここで再現しようと決意しました。

会員が群馬県で閉鎖となった鉱山にトロッコがあるという情報を持ち込んできました。さっそく(株)ホージュン様へ連絡を取り、現地で立ち会っていただくことになりました。すでに車両や線路の多くはファンが引き取った後で、朽ち果てた車両ばかり無残な姿をさらしていました。弊会の熱意を汲んで頂き、無償でレールや車両を譲ってもらえることになりました。

線路を敷くにはレールが必要です。閉鎖時に剥がされたはずのレールはすでに無く、自分たちで残されたレールを剥がしていきました。

錆付いた車両を奥から引き出し、ユニックで吊り上げてトラックへ積載します。この作業は三回に及び、石川と群馬県を三往復して尾小屋へ引き上げました。

尾小屋の地で鉱山電車を復活させる事業が小松市に認められ、自分たちの手で線路を敷く事業に着手しました。これらの事業はすべて守る会T会員の自腹と会費で行われています。

一ヶ月後には約三十メートルの線路が敷かれました。この日は五月四日に行われた公開日で、手押しトロッコへの体験乗車が行われました。

線路を敷いたこともない会員が知恵を絞って線路を造っています。楽しくもあり苦しくもありながら少しずつ形になっていきます。

槌打つ音が山にこだまします。

構内がほぼできあがりました。3号機関車を走行させて確認します。

15キロレールを購入しました。これでも全然足らないのですけどね。この後、愛知県の酪農家様より6キロレールを三十本寄贈していただきました。

2011年8月の公開日で一期工事完成を祝うことが出来ました。こちらは今と同じ乗り場で、当時は木造鉱車のみで運行されていました。

線路一周を祝う列車。バッテリー機関車が三重連になったのはこの日だけです。

なつかしの尾小屋鉄道を守る会

1977年3月19日をもって廃線となった尾小屋鉄道の車両の一部が小松市立ポッポ汽車展示館で静態保存されています。また、いしかわ子ども交流センター小松館なかよし鉄道として動態保存されている車両もあります。 弊会はこの二つの場所に於いて、動態保存支援ボランティアとして活動を行っています。弊会は会費制をとっており、公開している活動は会費でまかなわれています。

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