今年度の公開日は終了しましたが、車両の整備は継続して行っています。大がかりな作業ができるので、今のうちに出来ることを進めておきます。
上部軌道が運行開始となってから、一日あたりの走行キロは十キロを超えます。一回の走行は二百メートルで、乗客が多いと六十往復することもあります。動力車は2号機関車のみなので、故障した場合には運行中止となってしまいますから、メンテナンスはとても大切なのです。
鉱山電車の車両(バッテリー機関車、鉱車)は軸箱にボールベアリングが使われています。大型の鉄道車両であればローラーベアリングなどが使われていますが、小型なのでボールベアリングで充分なのでしょう。
ベアリング交換のためには軸箱を取り外すことから始めます。軸ばね、軸箱守も取り外し、フロアージャッキで持ち上げて車輪をフリーにします。ベアリングは車軸、軸箱に圧入されているため、特殊工具を用いて取り外しします。ベアリングプーラーは即興で手作りし、簡単に抜き取ることができました。ベアリング交換は初めてなのですが、今日の作業でコツが少し分かったような気がします。
一箇所でベアリングが破損しており、軸箱に残った外輪を外すのに一苦労しました。軸箱のベアリング嵌合面を無傷で外す必要があるためです。ここを傷つけるとはめるときに固くて苦労するからです。
ベアリングを取り去ったら綺麗に拭き取り、新しいベアリングを圧入していきます。木片を使ってハンマーで打ち込んでいきます。今日は破損箇所があったため、二個の交換に留まり、残りは明日続きの作業を行います。
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